自由練習帳1(多声)
和声学習による弊害は、よく言われることです。
連続に過敏になったり、曲を作ってはみたものの和声課題のような平凡な誰でも書けるようなものになったり、
さらには和声法を修めても曲が書けないといったこともあります。
曲が作れるかどうかは和声法とはあまり関係ないので、最後のものは弊害とはいえないかもしれません。
ただ「自由にしていい」となったら何も書けないといったことは、
「和声法は古い」と捉えている場合もあって、ある意味弊害といえるのかもしれません。
弊害を乗り越えるために、やみくもに何か試してみるのもいいのですが、
何かしらの方策があったほうがいいと考えました。
ここでは、ソプラノ・バス課題を通常の和声法とは違った方法で解いていくことで、
現行の和声法に縛られない技術、教えられていない技術を、
「和声法の延長として」手に入れることを目的としています。
自分も弊害を乗り越えたとは言い難いので、この方法で練習している最中です。
この練習で成果が出るかというと、はっきりはわかりませんが、
このアイデアで、さらなる自由を手に入れるための何らかの足がかりになればと思っています。
題名には、和声理論から自由になることと、自由に課題を設定し解くという2 つの意味があります。
課題は以下を予定していて、今回の課題は[多声]です。
順次追加していく予定です。
- 多声(5声以上)の練習
- 変化和音(3度近親)の練習
- ONコードの練習
テキスト
多声の練習(PDF)
譜例音源
Hasller(mp3)
Palestrina(mp3)
G.Gabrieri 8声(mp3)
Bach BWV Anh.159(mp3)
Bach BWV 225(mp3)
G.Gabrieri 10声(mp3)
音源は、比較のために、全て金管にしています。