アルベニス『イベリア』El Polo

エリターニャと並んで大好きな曲なので、3管編成にオーケストレーションしてみました。
この曲は、初めから最後まで(4音以上の)和弦で作られていて、
2管編成だと和音を作るのが大変そうだったので、3管編成です。
ただ、3管だと適当に選んでも和音になる(選択肢が多い)ので、
逆に,おおざっぱな感じ(響き)になったような気もします。

この曲には、同じ12拍(フラメンコの単位)のメロディが何度も繰り返されていて、
ちょっと飽きるようなところがあります。
同じメロディを、和声付けや転調等で変えていく微妙な所が美しいのですが、
一般にあまり知られていない(人気がない)のも、この繰り返しのせいかもしれません。
オーケストレーションにおいても、飽きさせないように作るのは難しいです。
苦肉の作として、打楽器でパルマ(フラメンコの手拍子)もどきを入れました。
本当はカスタネットを入れたかったのですが、
本場フラメンコのようなカッコいいのが出来そうになかったので、スネアで代用しました。

編成は以下です。

  • 木管
      フルートx2 + ピッコロ
      オーボエx2 +イングリッシュ・ホルン
      クラリネット(B♭)x2 + バス・クラリネット
      ファゴットx2 + コントラ・ファゴット
  • 金管
      ホルンx4
      トランペット(c)x2
      トロンボーン(テナーバス)x3 + チューバ
  • 打楽器
      ティンパニ(3)
      バスドラム/シンバル
      スネアドラム
      ハープ
  • 弦5部


 エル・ポロ(『イベリア』第3集)
 スコア(PDF)  音源(mp3)

  たくさん楽器があるので、使わないともったいないような気がして、
  詰め込み過ぎたような気がします。スッキリ鳴らずゴワゴワです。
  やはり、1管とか2管のほうが、性に合ってます。
  あと、装飾音のトリルは、拍より前に出るように記譜しています。
  『イベリア』では、装飾音のトリルとモルデント(w記号、拍上で奏される)は、
  使い分けられていて、ピアノで弾くときもここに注意すると
  スペイン的な感じが出ると思います。

ページ上部に戻る